プレミア12とは、4年に1度開催される野球の世界大会で、WBSC(World Baseball Softball Confederation※世界野球ソフトボール連盟)の世界ランキング上位12カ国で競い合います。
2019年11月、プレミア12の第2回大会が開催されました。
当記事ではこのプレミア12の日本代表メンバーや試合結果についてまとめています。
筆者のプロフィール
野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。
プレミア12日本代表メンバー
まずは2019年10月1日に発表されたメンバーをご紹介します。
メンバーは日本プロ野球の選手で構成されており、各チームの主力の名前が並びます。
東京オリンピックのメンバーも同様の選出となることが予想されます。
出場選手は以下のとおりです。(日本代表で背負う背番号順)
<投手>
11 岸 孝之(楽)
13 山岡泰輔(オ)
16 松井裕樹(楽)(大会前辞退)
17 大竹 寛(巨)(辞退者に代わって追加招集)
18 山口 俊(巨)
19 山崎康晃(De)
20 甲斐野 央(ソ)(辞退者に代わって追加招集)
21 今永昇太(De)
22 大野雄大(中)
28 高橋 礼(ソ)
41 千賀滉大(ソ)(大会前辞退)
43 山本由伸(オ)
44 森原康平(楽)(大会前辞退)
47 中川皓太(巨)
57 嘉弥真 新也(ソ)(辞退者に代わって追加招集)
90 田口麗斗(巨)
<捕手>
10 小林誠司(巨)
27 會澤 翼(広)
62 甲斐拓也(ソ)
<内野手>
1 山田哲人(ヤ)
2 源田壮亮(西)
3 浅村栄斗(楽)
4 菊池涼介(広)
5 外崎修汰(西)
6 坂本勇人(巨)
7 松田宣浩(ソ)
<外野手>
8 近藤健介(日)
9 丸 佳浩(巨)(秋山に代わっての追加招集)
23 周東佑京(ソ)
34 吉田正尚(オ)
51 鈴木誠也(広)
55 秋山翔吾(西)(右足第4趾基節骨骨折のため)
また、球団別の出場人数は以下のとおりです。
巨人 7
DeNA 2
阪神 0
広島 3
中日 1
ヤクルト 1
西武 2
ソフトバンク 6
楽天 2
ロッテ 0
日ハム 1
オリックス 3
当初は巨人、ソフトバンクから最多5名の選出となっていましたが、辞退者との入れ替わりにより巨人が最多の7名、ソフトバンクから6名が選出されています。
阪神、ロッテからは選出がありませんでした。
なお、巨人・菅野、ソフトバンク・柳田、西武・森、山川も通常なら選ばれるべき選手ですが、コンディション不良のため出場を辞退しています。
日本代表の2019年プレミア12対戦日程・結果
2019年プレミア12は3段階で構成されています。
・オープニングラウンド
・スーパーラウンド
・決勝、3位決定戦
それぞれの日程、対戦結果は以下のとおりです。
※対戦結果は試合終了次第更新していきます。
オープニングラウンド(11/5~7@台中・桃園)
オープニングラウンドでは、日本はBリーグに所属しており、ベネズエラ、プエルトリコ、C.タイペイ(≒台湾)と総当たり戦を戦います。
オープニングラウンドの会場は台湾です。
ベネズエラ、プエルトリコの野球大国に加え、ホームグラウンドであるC.タイペイと、日本は苦しい戦いが続きます。
【試合結果】11/5(火)VS ベネズエラ @桃園
日本の先発は巨人・山口です。
4回に先制を許すも、5回に菊池、鈴木の広島勢による連続タイムリーで逆転します。
しかし6回、前のイニングで好投を見せた山岡が捕まり一挙3失点と再逆転を許します。
試合が大きく動いたのは8回でした。
四球でランナーをためて1アウト満塁。不調の巨人・坂本に代えて代打にヤクルト・山田を送ります。
山田は初球をあわやホームランの特大ファール。
これで球場の空気が変わりました。
山田は押し出しの四球を選び、続く菊池が同点タイムリー、さらに日ハム・近藤の押し出し四球、鈴木の犠牲フライ等、一挙6点を奪います。
9回をDeNA・山崎が締め、見事に初戦勝利を飾りました。
【試合結果】11/6(水)VS プエルトリコ @桃園
日本の先発はソフトバンク・高橋礼。
5回2/3をパーフェクトに抑え、6回無失点の好投を見せました。
高橋のパーフェクトピッチングの中、3回の裏、試合が動きます。
2アウトランナーなしの状態から山田の四球と菊池の内野安打でチャンスを作ると、相手の悪送球の間に1点を先制します。
その直後には鈴木の3ランホームランで一気に突き放します。
日本は相手のミスに乗じて得たこの4点を死守。
高橋、嘉弥真、大竹、山本、山崎の完封リレーで試合を締め、2連勝を飾ります。
【試合結果】11/7(木)VS C.タイペイ @台中
完全アウェーの中で行われた台湾戦は、鈴木、オリックス・吉田のタイムリーで幕を開けます。幸先いいスタートを切り、さらに3回には鈴木の2試合連続となる2ランホームランも飛び出します。
先発のDeNA・今永もヒットを許しながらも要所を締め3回無失点。
その後は大野、山岡、甲斐野、岸と無失点リレーで繋ぎます。
日本は着実に得点を重ね、終わってみれば8得点。4番鈴木は4打点の大暴れとなりました。
最終回に山本が1点を失ったものの、8-1と快勝。
両チーム11安打とヒット数は同じだったものの、要所を締め、チャンスを着実にものにした日本の勝負強さが光った試合でした。
見事オープニングラウンドを3連勝で突破し、スーパーラウンドへと1位通過を果たします。
スーパーラウンド(11/11~16@東京・千葉)
スーパーラウンドはオープニングラウンドの各リーグ上位2チーム、計6チームによって争われます。
全12試合が組まれ、日本がスーパーラウンドに進出した場合の日程は事前に決まっています。
スーパーラウンドは東京ドーム、ZOZOマリンスタジアムで行われます。
【試合結果】11/11(月)VS オーストラリア @ZOZOマリン
スーパーラウンド初戦の先発は山口です。
初回を3者凡退に抑えると、2回には3者連続三振に斬ってとる素晴らしい立ち上がりを見せます。
しかし3回、4回には連続で失点。
日本はオーストラリアに2点のリードを許します。
4回の裏には主砲の鈴木が3試合連続となるソロホームランを放ち、1点差に詰め寄ります。
その後は両チームランナーを出しながらも得点が入らない展開。
試合が動いたのは7回でした。
先頭の吉田が難しい球をセンター前に運び出塁すると、すかさず代走に周東が登場します。
2つの盗塁を決めた周東を3塁におき、2アウトになって打席には源田。
見事セーフティスクイズを決め、同点に追いつきます。
走塁の切り札、周東が見事にはまった同点劇でした。
8回にも日本の勢いは止まりません。
ツーアウトから近藤のツーベースと2つの四球で満塁とすると、浅村は押し出しの四球で逆転成功します。
投手陣も山口の後、田口、岸、甲斐野、山崎と無失点リレーを繋ぎ、逆転勝利を演出しました。
【試合結果】11/12(火)VS アメリカ @東京ドーム
日本の先発は高橋礼。
アメリカの強力打線の前に苦戦しみ、4回2失点でマウンドを降ります。
4回裏にはスリーベースで出塁した鈴木を3塁に置き、浅村。
見事にタイムリーヒットを放ち、1点を返します。
しかし5回には山岡が捕まりまたも1失点。
6回に再び浅村のタイムリーで1点を返すも、直後の7回には大野がホームランを浴び1点を失い、点を取っても追いつけない展開が続きます。
8回には浅村がチーム全打点となる3点目のタイムリーを放ち、代走の周東を投入するも、チャンスで一本が出ませんでした。
9回の日本の攻撃はオリックスの守護神、ディクソンの前に3者凡退に倒れ、日本はプレミア12初黒星を喫しました。
【試合結果】11/13(水)VS メキシコ @東京ドーム
アメリカ戦の敗戦を受け、日本は大幅に打線を入れ替えて試合に臨みます。
相手先発、左腕のラミレスに対して1番~5番までにずらりと右打者を並べる布陣です。
この作戦が見事にはまりました。
初回、鈴木と近藤のタイムリーで2点を先制、2回にも坂本のタイムリーが飛び出し、前半から3点のリードを得ます。
日本の投手陣には3点あれば十分でした。
先発の今永は4回に1発こそ浴びたものの、ヒットはそのホームランのみ。
6回1安打1失点の素晴らしいピッチングでマウンドを後に託します。
続く甲斐野もルーキーらしからぬ落ち着いたピッチング。
四球でランナーは出しますが、無安打2奪三振で7回を抑えきります。
8回にマウンドに上がったのは最優秀防御率投手のオリックス・山本です。
打球処理を焦ったのか、自身のエラーでランナーは出してしまいますが、打たれる気がしない圧巻のピッチング。
150キロ近いフォークボールを中心に3奪三振で無失点に切り抜けます。
最終回は守護神の山崎。
2奪三振を奪い、危なげないピッチングで3者凡退で試合を締めくくりました。
3回以降は得点できずに終わりましたが、日本の投手陣の実力を発揮し、メキシコ相手に投げ勝ちました。
【試合結果】11/16(土)vs韓国 @東京ドーム
前日に決勝進出が決定した日本と韓国の対戦です。
両者ともに決勝進出は決まっていますので、スーパーラウンド1位通過を賭けた決勝前哨戦となりました。
先発は今大会初先発となった岸。
立ち上がりは順調な立ち上がりを見せたものの、日本の特典直後に捕まります。
會澤のツーベース、菊池のタイムリーで先制するも、3回には同点ホームランを被弾。
3回裏には打線が繋がり一挙6得点を挙げるも、4回表には5失点。
乱打戦の様相を見せます。
その後も両チーム得点を重ね、結果的には10-8の大味な試合となりました。
日本は翌日の決勝戦に向けて弾みをつけました。
決勝(11/17(日)@東京)
スーパーラウンドの上位2チームで決勝戦、スーパーラウンド3位4位で3位決定戦を戦います。
会場は東京ドームです。
11/17(日)決勝戦 VS韓国 @東京ドーム
決勝戦のマウンドを託されたのは山口。
先制点は許したくないところでしたが、初回からホームランを2発浴びる苦しい立ち上がりとなります。
3失点でスタートした初回、日本も黙ってはいません。
今大会大当たりの鈴木がタイムリーで2点差と点差を縮めます。
2回からは投手交代。高橋礼にスイッチします。
高橋が無失点に抑えると、その裏、ランナーを2人置いた場面で山田に打席が回ります。
ファウルで粘って8球目、見事にレフトスタンドに打球を放ち、逆転スリーランとなります。
4,5回を田口がランナーを出しながらも無失点で切り抜けると、6回には中川も無失点投球を見せます。
投手陣が踏ん張る中、打線も得点まで届かない緊迫した展開が続きます。
7回からは侍ジャパン勝利の方程式の登場です。
まずは7回を見事に甲斐野が3人で締めます。
そして7回の裏、先頭の坂本がツーベースで出塁するもツーアウトとなり、打線には浅村。
今大会勝負強さが光る浅村にタイムリーが飛び出し、待望の追加点を奪います。
2点差もあれば、充分でした。
8回をセットアッパーの山本がパーフェクトリリーフ。
9回も山崎が完璧に締め、見事にプレミア12初優勝を飾りました。
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