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【珍プレールール解説】2019年ロッテ中村の一塁での好判断【進塁義務】

過去の珍プレー・好プレーについてご紹介し、関連する少し複雑な野球のルールを解説します。

開幕までの退屈しのぎになれば幸いです。

当記事では、2019年7月20日の日ハムVSロッテで発生した珍プレー(好プレー)をご紹介します。

 

筆者のプロフィール

野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。

 

【2019年7月20日】ロッテ・中村奨吾の好判断

まずは対象のプレーを動画でご覧ください。
※動画は(パーソル パ・リーグTV 公式)PacificLeague TVより

 

送りバントで小飛球となったところをロッテ・田村が落球、一塁に送球してダブルプレーを成立させました。

実はこのダブルプレー、ベースカバーで一塁に入ったロッテ・中村が素晴らしい状況判断を見せているのです。

 

中村のプレーを解説

ここでダブルプレーが成立したのは、以下のとおり処理されたためです。

アウト①:1塁走者
バントの打球がゴロとして処理されたため、1塁走者には2塁への進塁義務が発生し、たとえ1塁塁上にいてもタッチされるとアウト
→中村が1塁走者の渡邉を最初にタッチした時点でアウト

アウト②:打者走者
打者走者は1塁に進塁義務があるため、1塁でフォースアウト
→中村が1塁を踏んだ時点でアウト

これだけ見ると、普通のプレーに思えますね。

このプレーでは、中村はファーストベースから足を外した状態で捕球し、先に1塁走者の渡邉をタッチアウトにしています。

しかしながら、もしも中村がベースを踏んだまま捕球し、先に打者走者のフォースアウトを成立させていたらどうでしょうか。

1塁走者の渡邉は1塁に戻ることが出来るため、渡邉はセーフになっていたのです。

中村がファーストベースから足を外したからこそ、成立したダブルプレーという訳ですね。

 

進塁義務、タッチアウトとフォースアウトがポイント

このプレーを正しく見るためには、進塁義務とタッチアウト、フォースアウトを理解しておく必要があります。

進塁義務とは、ざっくり説明すると後ろの走者が詰まっている場合には、必ず次の塁を目指す必要がある、というルールです。

もちろん、野球選手であれば当然知っておくべき基本中の基本のルールですが、動画の実況・解説の混乱ぶりから分かる通り、瞬時に判断するのは意外と難しいプレーです。

ルールを理解したうえで、瞬時に目の前の状況を判断し、ファーストベースから足を外した中村のファインプレーと呼べるでしょう。

なお、進塁義務やタッチアウト、フォースアウトについては以下の記事で具体例も交えて解説していますので、是非あわせてご覧ください。

【野球基礎】タッチしないアウトってどんなルール?【フォースプレー】タッチをしてアウトになるケース、タッチをしなくてもアウトになるケース、この違いは何なのでしょうか。 当記事では、野球初心者向けに、アウトをめぐるタッチプレー/フォースプレーについて簡単に解説します。...

 

当サイトでは、過去の名シーンを公認野球規則と絡めて解説していますので、他記事も是非ご覧ください。

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