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ドラフト外れ外れ外れ1位!各選手の8年間を比較する

ドラフト会議で重複指名からくじ引きを外した球団の1位指名は「外れ1位」と呼ばれます。

2010年のドラフト会議では、オリックス後藤駿太が「外れ外れ外れ1位」で指名され、話題となりました。

あれから8年。

8年も経つと当時指名された選手達にも様々なカラーが出てきます。

当記事では、「外れ外れ外れ1位」に関連した各選手の現在を比較してみます。

 

筆者のプロフィール

野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。

 

抽選の連続となった2010年ドラフト会議

2010年のドラフト会議といえば、早稲田三羽烏と呼ばれた斎藤佑樹、大石達也、福井優也や、澤村拓一など、大学生投手に注目が集まった年です。

注文度の高い選手が偏っていた結果、「外れ外れ外れ1位」という史上初のケースが生まれたのです。

 

オリックス・バファローズは最初の指名で大石達也を指名するも、抽選の結果、埼玉西武ライオンズに指名権を取られます。

2度目の抽選では伊志嶺翔大を指名するも、こちらも抽選の結果、千葉ロッテマリーンズに指名権を取られてしまいます。

史上初のケースとなったのが3度目の指名です。

 

例年、3度目ともなるともう他の球団は指名済であることがほとんどで、抽選になることはありませんが、この日は違います。

東京ヤクルトスワローズも斎藤佑樹、塩見貴洋と連続で抽選を外しており、さらにここでも山田哲人に指名が重複するのです。

 

山田哲人の指名権はスワローズが獲得し、結局オリックスは抽選に3連敗。

最後に「外れ外れ外れ1位」として後藤駿太を指名したのです。

(2010年ドラフト1位)

チーム1巡目(1)1巡目(2)1巡目(3)1巡目(4)
横浜大石達也須田幸太◎
楽天大石達也塩見貴洋◎
広島大石達也福井優也◎
オリックス大石達也伊志嶺翔大山田哲人後藤駿太◎
ヤクルト斎藤佑樹塩見貴洋山田哲人◎
日本ハム斎藤佑樹◎
巨人澤村拓一◎
ロッテ斎藤佑樹伊志嶺翔大◎
阪神大石達也榎田大樹◎
西武大石達也◎
中日大野雄大◎
ソフトバンク斎藤佑樹山下斐紹◎

 

各選手のこれまでと年俸を比較する

この「外れ外れ外れ1位」に関わる4選手(大石達也、伊志嶺翔大、山田哲人、後藤駿太)を比較してみましょう。

「外れ外れ1位」である山田哲人が名実ともにぶっちぎりですね。

 

ドラフト時点の評価がさほどあてにならないことが分かります。

 

埼玉西武ライオンズ 大石達也

大学時代は球速155キロのストレートを誇り、注目度No1の投手でした。

その実力の通りドラフト会議では6球団の1位指名を受け、西武ライオンズに入団します。

 

しかし入団1年目に右肩を痛めて以降、その速球は影を潜め、プロ入り後の最速球速は149キロと苦しいプロ生活が続きました。

プロ8年間で登板は130試合、防御率は3.44と、入団前の評価に応えられているとは言えないでしょう。

2019年の推定年俸も1,170万円と伸び悩み、2019年オフには戦力外となり引退を表明しています。

 

千葉ロッテマリーンズ 伊志嶺翔大

大学ナンバーワン野手の呼び声が高かった伊志嶺は、オリックスとロッテの抽選の末、千葉ロッテマリーンズに入団します。

開幕一軍をつかみ、ルーキーである2011年は126試合に出場します。

打率.261、32盗塁の成績を残し、ルーキーで唯一規定打席に到達するなど、十分な結果を残します。

 

しかし2012年以降調子を落とし、一軍に定着出来ない日々が続きます。

2016年には右太ももの怪我もあり、思うような成績を残せませんでした。

2019年の推定年俸は1,690万円で、2019年オフには大石と同様に戦力外となっています。

 

東京ヤクルトスワローズ 山田哲人

即戦力選手として注目を集める中、高校生としてドラフト1位指名を受けたのが当時履正社高校の山田哲人です。

オリックスとヤクルトの競合の末、東京ヤクルトスワローズに入団します。

 

高校生での内野手としての入団なので、即戦力を期待されていたわけでもなく、ルーキー時代の2011年は大半を二軍で過ごします。

 

それでも2012年、2013年と徐々に出場試合数を増やし、その実力は2014年に開花します。

2014年には日本人右打者シーズン最多安打である193安打を放ち、その後もトリプルスリーを3度達成するなど、日本を代表する選手となります。

高卒でのプロ入りなのでまだ26歳と若い年齢でありながら、2019年の推定年俸は4億3,000万円と球界最高峰の域に達しています。

 

オリックス・バファローズ 後藤駿太

高校時代は走攻守三拍子揃った外野手として、「群馬のイチロー」の異名をとりました。

「外れ外れ外れ1位」という史上初のドラフト1位でオリックス・バファローズに入団します。

 

話題性は「外れ外れ外れ1位」だけにとどまりません。

2011年、高卒新人外野手としては張本勲以来52年ぶりの快挙として開幕スタメンを勝ち取ります。

 

しかし打撃面の課題が浮き彫りとなり、2011年は30試合の出場にとどまります。

後藤駿太は打撃にこそ課題があるものの、守備と走塁は一級品であることから、一軍に帯同することは多いです。

打撃面を改善することが出来れば、レギュラー奪取は間違いないですが、現状は通算打率が2割台前半と伸び悩んでいます。

 

2019年の推定年俸は2,300万円です。

 

まとめ

外れ外れ外れ1位で入団した後藤駿太を他の「あたり」の選手と比較してみました。

初めに指名した大石達也や、2番目に指名した伊志嶺翔大は思うような成績を残せず、2019年には戦力外となってしまいました。

後藤駿太は年俸では大石、伊志嶺を上回っており、年俸もまだ26歳と若いことから今後の伸びしろも期待出来ます。

オリックスにとっては大石、伊志嶺を外して後藤を取れたことは結果だけを見ると良かったと言えるかもしれません。

 

しかし注目すべきは山田哲人です。

説明するまでもなく、山田は球界のスーパースターに成長しています。

駿太としては少しでも山田哲人に近づけるように成長して貰いたいところですね。

 

このように振り返ると、ドラフト会議がいかに難しいかが分かります。

6球団が競合した大石達也ではなく、外れ外れ1位の山田哲人の方が圧倒的な成績を残すのです。

 

そもそも、あのイチローはドラフト4位だったのです。

結局重要なのは、入団後です。

ドラフト会議の順位がいかにあてにならないものかが分かりますね。

 

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