プロ野球の背番号は、球団によって様々な意味を持っています。
その球団の歴史や、歴代OBの実績によって意味を持つことも多く、背番号を知ることは球団を知る、と言っても過言ではありません。
当サイトでは、各球団の背番号事情についてまとめます。
当記事は福岡ソフトバンクホークス 編です。
筆者のプロフィール
野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。
ホークスの永久欠番は無し
2020年現在、ホークスで正式に永久欠番となっている背番号は存在しません。
正式な永久欠番ではないものの、球団預かりの準永久欠番として、欠番状態が続いているのが背番号15と背番号89です。
準永久欠番 背番号15
ホークスの背番号15は、炎の中継ぎと呼ばれた藤井将雄が背負った背番号です。
肺がんにより、プロ野球現役の31歳という若さながらその生涯を閉じています。
その活躍ぶりは炎の中継ぎの名に相応しく、1999年には当時のパ・リーグ記録となる26ホールドを記録しています。
ダイエーホークスの1999年パ・リーグ初制覇に大きく貢献しますが、そのシーズン終了後に入院。
2000年のホークスV2を見届けた直後、その短すぎる生涯を閉じました。
チームが福岡ソフトバンクホークスに転身した後も、「15」という番号はホークスにとって大切に扱われており、2000年以降、現在まで背番号は欠番状態が続いています。
また、福岡ドーム(paypayドーム)の15番通路は「藤井ゲート」と呼ばれており、記念プレートや藤井からの最後のメッセージが掲げられています。
準永久欠番 背番号89
ホークスの背番号89といえば、王貞治がホークス時代に監督として背負った背番号です。
世界の王として知られるように、選手時代の通算868本塁打は驚異的で、選手当時の背番号1は読売ジャイアンツの永久欠番となっています。
ホークスでは監督としての実績が評価され、ホークス監督当時の背番号89が欠番となっています。
1999年のダイエーホークス、パ・リーグ初優勝・日本一、2000年のパ・リーグV2、2003年の日本一と、「強いホークス」の礎を築いたと言っても過言ではないでしょう。
ホークスのエースナンバー
2020年現在のホークスのエースといえば、背番号41を背負う千賀です。
近年のホークスは好投手が多く、エースナンバーを挙げるのも難しいですが、ここでは、背番号18、21、47をご紹介します。
背番号18
一般的にプロ野球でエースナンバーと呼ばれるのが背番号18です。
主なホークス背番号18
新垣 渚(’03~’14)
松坂 大輔(’15~’17)
武田 翔太(’18~)
松坂はメジャーからの加入であるものの、新垣、武田とドラフト 1位投手が背番号18を背負っていますね。
球団もエースとして成長することを期待して、背番号18を与えているのではないでしょうか。
背番号21
和田が育てた、とも言える背番号21は、かつては工藤も背負ったエースナンバーです。
主なホークス背番号21
工藤 公康(’95~’96)
和田 毅(’03~’11)
千賀 滉大(’12)
岩嵜 翔(’13~’15)
和田 毅(’16~)
2003年~2011年に渡って活躍を見せた和田の背番号、と言っても過言ではないでしょう。
和田がメジャー挑戦中も、千賀・岩嵜と期待の若手が着用しており、期待度の高い背番号になっていると言えます。
現在はメジャーから復帰した和田が再度背番号21を背負っています。
背番号47
現在こそ右の高橋純平が着用しているものの、ホークスの背番号47は左のエースナンバーです。
主なホークス背番号47
工藤 公康(’97~’99)
杉内 俊哉(’02~’11)
帆足 和幸(’13~’15)
髙橋 純平(’16~)
工藤、杉内と球史を代表する左腕が背負ってきてとり、帆足も実績十分なサウスポーです。
47を引き継いだドラフト1位右腕の高橋純平が、期待に応える活躍を見せてくれることに期待しましょう。
その他特徴的な背番号
その他、福岡ソフトバンクホークスの特徴的な背番号をご紹介します。
背番号66
エースナンバーに入れるか迷った番号が、背番号66です。
二度の沢村賞や、投手タイトルを総なめにした斉藤和巳の背負った背番号ですね。
斉藤和巳によって大きくなったこの番号は、2015年からはドラフト 1位右腕、松本裕樹が着用しています。
松本は怪我などに苦しみ、結果は残せていませんが、ドラフト 1位の背番号66にかかる期待は非常に大きいはずです。
背番号66で松本も活躍し、ホークスの確固たるエースナンバーに成長させて欲しいですね。
背番号9
背番号9は、ミスターホークスとも呼べる小久保裕紀が入団時から背負った背番号です。
小久保といえば、2003年シーズン終了時の巨人への衝撃の無償トレードが有名ですが、2007年に小久保がFAでホークスに復帰するまでの小久保不在時は、背番号9は欠番状態でした。
小久保引退後は2年間欠番状態が続きますが、背番号9は新たなミスターホークス、柳田悠岐へ引き継がれます。
背番号9は、ホークスを代表する大打者の背番号と呼べるでしょう。