野球には背番号が存在します。
高校野球とプロ野球では背番号の持つ意味は異なっており、しっかり理解するととても面白い世界です。
当記事では、背番号の持つ意味について、高校野球、プロ野球それぞれの視点から解説します。
野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。
高校野球における背番号の意味
高校野球の背番号はシンプルで、1番から順番に背番号として割り当てます。
高校野球のベンチ入りメンバーは18人であるため、基本的に背番号は1番~18番が使用されます。
プロ野球では20番以降の大きな背番号も多くみられますが、高校野球では大きな背番号が使用されることは無いのですね。
なお、スタメン選手には1番~9番が割り当てられ、その番号はポジションと紐づきます。
高校野球の背番号はポジションを表す
野球のポジションはしばしば数字で呼ばれることがあります。
ショート、セカンド、ファーストのダブルプレーを6-4-3のダブルプレーと表すのが良い例ですね。
高校野球の背番号は、一般的にそのポジションと紐づいています。
各背番号のポジションは下図のとおりです。
〈ポジション-数字紐付け表〉
1 | 投手 | ピッチャー |
2 | 捕手 | キャッチャー |
3 | 一塁手 | ファースト |
4 | 二塁手 | セカンド |
5 | 三塁手 | サード |
6 | 遊撃手 | ショート |
7 | 左翼手 | レフト |
8 | 中堅手 | センター |
9 | 右翼手 | ライト |
プロ野球における背番号
プロ野球においては、背番号とポジションの関連性は一切無くなります。
各球団によっても背番号の意味が異なるケースも多いため、背番号を深く理解するには球団の歴史を知る必要も出てくるのです。
ここでは、背番号の一例をご紹介しながらプロ野球における背番号について考察し、育成選手の背番号について解説します。
エースナンバーは背番号18?
プロ野球においてエースナンバーの代表格が背番号18です。
これは読売ジャイアンツが代々エース投手に引き継いだ背番号であるためと言われています。
読売ジャイアンツ背番号18の変遷
- 前川八郎
- 中尾碩志
- 藤田元司
- 堀内恒夫
- 桑田真澄
- 杉内俊哉
- 菅野智之
巨人以外の球団でも、三浦大輔、松坂大輔、田中将大、前田健太、山本由伸など、球界を代表する投手が背番号18を背負ってきています。
なお、背番号18以外の番号がエースナンバーとみなされている球団も多く、必ずしも背番号18だけがエースというわけではないので注意が必要です。
近年、エースナンバーへと認識されはじめているのが背番号11です。
川上憲伸、ダルビッシュ有、大谷翔平など、世界的に活躍している選手が背負った背番号であり、注目の番号です。
スタメンクラスの野手は背番号1桁?
背番号18や11など、投手は2桁の背番号を背負うことが多いですが、野手は1桁の背番号がステータスとされることが多いです。
1桁番号は球団からの評価の表れでもあり、スタメンクラスの野手は背番号1桁を着用することが多くなっています。
なお、入団当時からの背番号を着用し続ける選手や、投手であっても1桁背番号(例:松井祐樹の背番号1)を背負うこともありますので、一律で語れるものではありません。
出世番号とは?
プロ野球には、出世番号と呼ばれる背番号が存在します。
当初は注目される番号ではなかったものの、その番号を着用した選手が大きな実績を残したことで注目されるようになった背番号を指します。
その最たる例がイチローが背負った背番号51です。
イチローの活躍は言うまでもありません。
イチローに続き、現役選手では宮﨑敏郎や鈴木誠也が着用しており、51番は好打者の背番号、というイメージが定着しつつあります。
その他、西武入団時に松井稼頭央や浅村栄斗が背負った背番号32や、ヤクルトで青木宣親、山田哲人が入団時に背負った背番号23も出世番号として有名です。
なお、当サイトでは今後注目すべき出世番号として、背番号43に注目しています。
オリックスドラフト4位から球界を代表する投手に成長した山本由伸が背負った背番号です
山本の背番号変更(18に変更)と合わせて、2019年に同じくドラフト4位入団となった高卒ルーキー、前佑囲斗に引き継がれています。
山本に次いで前も成長を見せると、オリックス投手の出世番号とみなされること間違いなしです。
育成選手の背番号は3桁
プロ野球には育成制度が存在します。
1軍出場が認められない契約の選手ですが、この育成選手は背番号3桁を背負うこととなっています。
100番以上の背番号や、001、002など、頭にゼロを付けた背番号を着用するのです。
支配下契約選手と育成契約選手を見分けるための措置ですね。
プロ野球における永久欠番とは?
プロ野球では、引退する選手に敬意を示し、その選手の背番号を永久に欠番にする措置が存在します。
野球殿堂入りクラスの選手に対して行われることが多く、有名どころでは読売ジャイアンツの王貞治の背番号1、長嶋茂雄の背番号3が永久欠番となっています。
また、永久欠番として正式に公表されていなくても、「ふさわしい選手が現れるまで欠番」として、事実上の欠番となっている背番号も多数存在します。
オリックス・バファローズでは、イチローが背負った背番号51は永久欠番扱いではないものの、その後51を背負った選手は存在しません。
なお、東北楽天ゴールデンイーグルスでは、プロ野球唯一の監督の永久欠番として、星野仙一監督の背番号77が永久欠番となっています。
野球の背番号まとめ
ここまでの内容を箇条書きでまとめます。
- 高校野球の背番号はポジション
- プロ野球の背番号の意味は多種多様
- プロ野球で活躍すると永久欠番の措置がある
- 育成契約選手は背番号3桁
当サイトでは、球団別や番号別の背番号に関する特集も組んでいます。
是非ご覧いただき、背番号に関する理解を深めましょう。