高校野球

【高校野球/甲子園の歴史】過去の開催中止とその理由まとめ【戦争/震災】

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大により春/夏ともに甲子園大会が中止となりました。

甲子園が中止となったのは、戦後では初の事態で、極めて稀な非常事態です。

当記事では、過去に春/夏の甲子園が中止された事例や、中止が検討された事例をご紹介します。
過去の非常事態と並べることで、新型コロナウイルスの状況がいかに難しく、厳しい状況であるのか分っていただけるのではないでしょうか。

 

筆者のプロフィール

野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。

 

過去の中止事例

高校野球のはじまりは、夏の大会が1915年(当時は全国中等学校優勝野球大会)、春の大会が1924年(当時は春季選抜中等学校野球大会)まで遡ります。

100年を超える歴史の中で、大会が中止された事例はわずか4事例です。
(第2次世界大戦で5年間・10大会、その他で3大会が中止)

開催が決まっていたが中止となった例

過去、大会が中止された4事例のうち、第二次世界大戦を除く3事例では、もともとは開催が決まっていた中での急遽の中止でした。

大会出場校も決定していた中での中止でした。

 

米騒動(1918年・夏)

初めて大会が中止となったのは100年以上前、第4回大会で1918年のことでした。

その原因が米騒動。
歴史の授業で学んだ記憶がある方も多いでしょう。

米騒動とは、米の価格急騰で発生した大規模な暴動事件です。

第4回大会の出場校は出そろっていたものの、米騒動の影響で大会は中止となりました。

 

日中戦争(1941年・夏)

1941年、第27回大会が中止となった原因は戦争でした。

中国との戦争、日中戦争は1937年から行われていましたが、この影響で1941年の夏の大会が中止となりました。

地方大会は開催されており、一部地域では代表校も決まっている状況でしたが、地方大会期間中に中止が決定されています。

なお、この中止以降、1942年から5年間、第二次世界大戦の影響で大会は中止されることになります。

 

新型コロナウイルス(2020年・春/夏)

米騒動、日中戦争、第二次世界大戦と歴史の授業で学んだワードが並びますが、その次の中止が新型コロナウイルスによる中止です。

新型コロナウイルスは、史上稀に見る危機的状況と言えそうです。

 

2020年春の選抜は出場校が決まっていたものの、新型コロナウイルスの影響で残念ながら中止が決断されました。

夏の大会についても、2020年5月20日に中止が決定されています。

 

第二次世界大戦(太平洋戦争)では5年間中止(1942年~1946年)

太平洋戦争期間中は、大会開催どころではありません。

1942年~1946年の5年間、春/夏の大会ともに、地方予選大会すら開催されませんでした。

1942年:全国中等学校錬成野球大会

「戦意高揚」を目的として、戦時下において開催された「大日本学徒体育振興大会」の野球種目です。
「勝って兜の緒を締めよ 戦い抜こう大東亜戦」という軍事スローガンが掲げられており、非常に軍事色の強い大会でした。

開催自体は甲子園で開催されているものの、この大会は公式記録としては記録されておらず、幻の甲子園とも呼ばれています。

 

中止が検討された事例

結果的には大会は開催されたものの、大会開催が危ぶまれ、応援自粛などの対応が行われたのが2つの震災です。

 

阪神・淡路大震災(1995年・春)

1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震による大災害です。

震災の2か月後に開催されたのが第67回大会の春のセンバツでした。

被災地である甲子園の地元地域に配慮して、ブラスバンド等の鳴り物応援は禁止、大会日程も見直され、原則1日最大3試合の日程が組まれました。

普段の甲子園とは違った雰囲気ではあったものの、無事開催されました。

東日本大震災(2011年・春)

記憶に新しい方も多いでしょう。
2011年3月11日に発生した大災害です。

12日後に、第83回大会の春のセンバツを控えた状況でした。

開催自粛も検討されましたが、「頑張ろう日本」をスローガンに開催に踏み切ります。

阪神大震災と同様に、鳴り物応援は禁止、また、開会式の入場行進も自粛となりました。

 

無観客試合は前例無し

2020年、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、高校野球を無観客試合で開催する案が浮上しました。

結果的に春のセンバツは開催中止という決断になりましたが、仮に無観客試合となっていれば前例の無い開催方法でした。

新型ウイルスが前代未聞の危機的状況であることが分かりますね。

高校野球/甲子園 過去の中止事例まとめ

甲子園は、これまで米騒動や戦争においては、中止の判断を余儀なくされています。

その一方で、阪神淡路大震災や東日本大震災の危機的状況では開催に踏み切っており、日本に元気を届ける役割を果たしています。

新型コロナウイルスでは、春/夏ともに中止という残念な結果となりましたが、それだけ現在は非常事態なのだということをあらためて認識し、早く事態が鎮静化することを祈るしかありませんね。