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プロ野球の交流戦とは?ルールや過去成績、面白さを解説

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プロ野球ニュースは毎日のように目をしますが、6月が近づいてくると「交流戦」というワードを目にすることも多いのではないでしょうか。

交流戦は野球ファンにとっては非常に楽しみな、重要な期間なのですが、野球に詳しくない方にとってはよく分からないですよね。

当記事では、プロ野球の交流戦について簡単に解説します。

筆者のプロフィール

野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。

目次

そもそも交流戦とは?

プロ野球の公式戦はセリーグ、パリーグそれぞれ別に開催されます。

リーグ内で順位を争うため、通常は巨人VS西武のようなリーグを超えた対戦は行われません。

その例外として生まれたのが交流戦です。

交流戦期間中は、セリーグのチームVSパリーグのチームの試合が組まれ、普段は見られない対戦が楽しめます。

交流戦のルールのポイント

交流戦のルールについては開催要項が公開されていますが、ここでは特徴的なポイントを解説します。

試合は18試合、どちらか一方のホーム球場で開催される

交流戦は各チーム18試合、全108試合開催されます。

それぞれのチームと3試合対戦することになります。

3試合と試合数が限られていますので、ホーム&ビジター方式は採用されておらず、どちらか一方のホーム球場で開催されます。

ホーム&ビジター方式であれば、阪神VSオリックスの場合、京セラドームで試合をした後は甲子園での試合も組まれますが、現在の交流戦の場合はどちらか一方です。

交流戦の勝敗や成績はペナントレースに反映される

交流戦はオールスターゲームのようなお祭りとは異なり、正式にペナントレースの一部としてみなされています。

そのため、交流戦の結果はペナントレースにも反映されます。

勝率1位のチームが交流戦優勝球団となる

交流戦はペナントレースの一部という位置付けではあるものの、交流戦で勝率が1位のチームは交流戦優勝球団として表彰されます。

優勝チームには特別協賛社の日本生命から優勝賞金3000万円が贈られます。

なお、試合は18試合と限られているので、勝率が並ぶケースも想定されます。

勝率が並んだ場合は以下の基準で優勝チームを判断します。

勝数

直接対戦成績

交流戦のTQB((得点/攻撃イニング)-(失点/守備イニング))が大きいチーム

交流戦のER-TQB((相手自責点による得点/攻撃イニング)-(自責点/守備イニング))が大きいチーム

交流戦のチーム打率

前年度日本生命セ・パ交流戦の上位チーム

日本生命セ・パ交流戦 開催要項より)

交流戦の歴史

交流戦は2005年から継続して開催されています。ここでは試合数の変遷、過去の対戦成績を追いかけてみます。

かつては36試合だった交流戦

先述のとおり、2019年の交流戦は各チーム18試合が開催されます。

実は交流戦開始当初はホーム&ビジター方式で、各チームのホーム球場で開催されており、各チーム36試合が実施されていました。

当初は現在の倍の試合数ですが、これはクライマックスシリーズ(導入当時の名称はプレーオフ)の導入などにより、試合数が見直されています。

2007年の見直しで各チーム24試合(ホーム&ビジターの2試合ずつ)に削減され、2015年には現在の18試合まで削減されています。

交流戦優勝チームはパリーグが圧倒

過去の優勝チームはパ・リーグが圧倒しています。2012年、2014年の読売ジャイアンツ、2018年、2022年の東京ヤクルトスワローズ、2023年の横浜DeNAベイスターズを除き、他の年はすべてパ・リーグの球団が優勝しています。

最多優勝は福岡ソフトバンクホークスで、8回も制覇しています。

優勝チーム
2005年千葉ロッテマリーンズ
2006年千葉ロッテマリーンズ
2007年北海道日本ハムファイターズ
2008年福岡ソフトバンクホークス
2009年福岡ソフトバンクホークス
2010年オリックス・バファローズ
2011年福岡ソフトバンクホークス
2012年読売ジャイアンツ
2013年福岡ソフトバンクホークス
2014年読売ジャイアンツ
2015年福岡ソフトバンクホークス
2016年福岡ソフトバンクホークス
2017年福岡ソフトバンクホークス
2018年東京ヤクルトスワローズ
2019年福岡ソフトバンクホークス
2020年※新型コロナウイルス感染症の影響で開催されず
2021年オリックス・バファローズ
2022年東京ヤクルトスワローズ
2023年横浜DeNAベイスターズ
2024年東北楽天ゴールデンイーグルス

通算勝利数はパリーグが圧倒

優勝回数はパ・リーグが圧倒していますが、通算勝利数も同様にパ・リーグがリードしています。

2005年~2024年までの19回の開催のうち、セ・リーグが勝ち越したのは2009年、2021年、2022年の3回のみです。

その他の年はすべてパ・リーグが勝ち越していますが、近年ではセ・リーグの勝率が向上し、接戦となる年も増えています。

パ・リーグ勝数セ・リーグ勝数引分
2005年1051047
2006年1081071
2007年74664
2008年73710
2009年67707
2010年81594
2011年78579
2012年676611
2013年80604
2014年71703
2015年61443
2016年60471
2017年56511
2018年59481
2019年58464
2020年
2021年484911
2022年53550
2023年54522
2024年53523
通算1155117267

交流戦の面白さ

交流戦の面白さをご紹介します。

楽しみ方は人それぞれですが、以下のような点に注目するとさらに楽しめるはずです。

交流戦はここが面白い
  • パリーグのピッチャーが打席に
  • リーグ順位が大きく変動することも
  • 普段は見れないチームが見れる
  • 交流戦限定ユニフォーム

パリーグのピッチャーが打席に

普段の公式戦では、パリーグはDH制を採用しているため、ピッチャーが打席に立つ事はありません。

セリーグ主催(セリーグのホーム球場で行われる)試合では、DH制は採用されませんので、普段は全く打席に立たないパリーグのピッチャーの打撃を見ることが出来ます。

リーグ順位が大きく変動することも

交流戦期間中は他リーグのチームと対戦することになります。

これによって生まれる現象が、「独り勝ち」や「独り負け」といった現象です。

その日の勝利チームがリーグ内に1チームだけ、といったことが発生する可能性もあるため、交流戦の結果によってはペナントレースの順位が大きく変動することもあります。

普段は見れないチームが見れる

これが1番の交流戦の魅力ですが、普段は観戦出来ないチームを見ることができます。

東京などの都心部ではセリーグ、パリーグ両球団の本拠地が存在するためありがたみは薄いですが、地方のファンにとっては大きなイベントです。

例えば北海道にはエスコンフィールドがありますが、ここでは基本的にパリーグ同士の試合が行われます。

北海道民にとってセリーグの球団を見る機会は滅多になく、この交流戦は非常に貴重な機会なのです。

交流戦限定ユニフォーム

球団や年によっては、交流戦限定ユニフォームが作られることもあります。

ユニフォームをじっくり見るのも楽しみ方の1つです。

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