「セ・リーグ2位の呪い」とは、2016年~2020年まで続いたセ・リーグの奇妙な現象です。
当記事では、この「セ・リーグ2位の呪い」について調査してみます。
筆者のプロフィール
野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。
「セ・リーグ2位の呪い」とは?
セ・リーグ2位の呪いとは、2016年の巨人から始まった負のジンクスです。
- 目の前で胴上げを見る
- クライマックスシリーズ1st敗退
- 翌年Bクラス転落
これだけのマイナス要素を、セ・リーグの2位チームは4年連続で繰り返したのです。
※2016年巨人、2017年阪神、2018年ヤクルト、2019年DeNA
2020年シーズンは、最下位ヤクルトが巨人の優勝を見届けたため、セ・リーグ2位の呪いは4年で途切れることとなりました。
「セ・リーグ2位の呪い」を振り返る
2016年(巨人)
- 首位広島との直接対決に敗れ、優勝を許す
- クライマックスシリーズでは3位DeNAの前に敗退
- 翌2017年はBクラス(4位)転落
呪いの始まりとなった2016年、巨人は首位広島との直接対決に敗れ、目の前で優勝を許します。
広島へのリベンジに燃えるクライマックスシリーズでは、DeNAの前に1勝2敗で敗戦。
そして翌年は球団史上最長の13連敗を記録するなど、Bクラス(4位)に転落しました。
2017年(阪神)
- 首位広島の独走優勝を甲子園で許す
- クライマックスシリーズでは3位DeNAの前に敗退
- 翌2018年はBクラス(6位)転落
2017年は広島が2位阪神に10ゲーム差をつけた独走優勝。
優勝の瞬間は甲子園球場での阪神戦でした。
クライマックスシリーズではDeNAと対戦。
初戦こそ阪神が取るものの、残り2試合を連敗し、クライマックスシリーズ初戦敗退となりました。
その翌年、阪神は打線の低迷により一気に最下位に転落します。
鳥谷の持つ連続試合出場記録が途絶えるなど、阪神にとっては厳しいシーズンとなりました。
2018年 (ヤクルト)
- 首位広島との直接対決に敗れ、優勝を許す
- クライマックスシリーズでは3位巨人の前に敗退
- 翌2018年はBクラス(6位)転落
マジックを1とし、3連覇をかけた広島の待つマツダスタジアムに乗り込んだヤクルトは、0-10と完敗します。
直接対決に敗れ、目の前で胴上げを見届けています。
クライマックスシリーズではホームの神宮球場であるにもかかわらず巨人に連敗。
あっさりと敗退してしまいます。
翌年の2019年には球団史上最長の16連敗を記録するなど、最下位に転落しています。
2019年(DeNA)
- 首位巨人との直接対決に敗れ、優勝を許す
- クライマックスシリーズでは3位阪神の前に敗退
- 翌2020年はBクラス(4位)転落
2019年もセ・リーグ2位の呪いは継続します。
DeNAについても、目の前で巨人の胴上げを見ており、さらにクライマックスシリーズではファーストステージで3位阪神の前に敗退してしまうのです。
さらには主砲の筒香のメジャー挑戦により戦力ダウン。
翌2020年はBクラスとなりました。
「セ・リーグ2位の呪い」は一旦終了
2020年にDeNAが4位転落となったことで、4年連続でセ・リーグ2位の呪いが発動しました。
一方で、2020年に巨人の優勝を見届けたのは最下位ヤクルトでしたので、一旦は「目の前で胴上げを見届ける」というジンクスは回避しました。
また、2020年はクライマックスシリーズが中止となったため、2位阪神が敗退することもありませんでした。
後は2020年2位の阪神が、2021年シーズンにAクラス入りすれば、見事に呪いを打ち破ったと言えるでしょう。
2021年の阪神、呪いの観点でも注目です。