後楽園球場は1937年9月11日に開場した東京初の職業野球専用スタジアムです。
甲子園球場（1924年開場）が先に存在したため「日本初」ではありませんが、首都東京に誕生した本格的なプロ野球の球場であり、 王貞治の756号本塁打や天覧試合など、野球史に残る名場面の舞台となりました。
本記事では、後楽園球場の基本情報、現在の跡地、プロ野球の歴史などについてまとめます。
※冒頭の画像はイメージです
後楽園球場の基本情報
後楽園球場の基本情報は次のとおりです。
| 球場所在地 | 東京都文京区後楽1-3-61 |
|---|---|
| 広さ | 閉鎖時：両翼91.4m、中堅118.9m 開場時：両翼78m、中堅120.5m |
| 収容人数 | 閉鎖時：42,337人 開場時：38,000人 |
| プロ野球公式戦開催実績 | 7,168試合 |
| 球場運営期間 | 1937年9月11日〜1987年11月8日 |
広さや収容人数は改修の都度更新されており、プロ野球の歴史とともに大きくなっていったことが分かります。
1976年に日本の球場で初めて全面人工芝を採用しており、 1981年には国内初のオーロラビジョンを設置しました。
まさに日本のプロ野球をリードしてきた球場と呼べるでしょう。
現在の後楽園球場の跡地
後楽園球場と入れ替わる形で、ほぼ同じエリアに東京ドームが開場しました。
現在は周辺は東京ドームシティとして整備されていますので、後楽園球場の跡地らしい景色を見ることはできません。
ただし、東京ドーム敷地内の施設「野球殿堂博物館」では後楽園球場の歴史を感じることができます。
野球殿堂博物館は東京ドーム一塁側の21ゲート横にあり、日本野球の歴史と功労者を紹介する常設施設です。
後楽園球場時代の遺品や写真も多数展示され、王貞治の756号本塁打バットや天覧試合の試合球など、後楽園球場の歴史を実物でたどれます。
開場日1937年のパンフレットやスタンド座席も保存されており、プロ野球ファンなら一度は立ち寄りたいスポットです。入館料は大人600円で、巨人戦のチケットがなくても利用可能です。
後楽園球場とプロ野球の歴史
| 開催された一軍試合数 | 7,168試合 |
|---|---|
| 主な主催球団 | 読売ジャイアンツ、東映（日拓）→日本ハムファイターズ、国鉄スワローズ |
- 1959年6月25日の天覧試合では、長嶋茂雄が阪神の村山実からサヨナラ本塁打（昭和天皇と香淳皇后が観戦）
- 1981年には巨人と日本ハムがともに優勝し、日本シリーズ全試合が後楽園球場で開催（後楽園シリーズとして有名）
後楽園球場の跡地の東京ドームは現在巨人のホーム球場ということもあり、「後楽園球場＝巨人」というイメージの方は多いでしょう。
しかし実際は様々な球団が試合を開催しており、開催された一軍公式戦数は2025年現在でも全球場で圧倒的なNO1です。
- 阪神甲子園球場：5,635試合
- 神宮球場：3,922試合
- 東京ドーム：3,418試合
昭和のプロ野球を支えてきた球場ですね。
