【閉鎖済】洲崎球場とは？伝統の一戦誕生の地（江東区）を散策してみた

東京都江東区に、かつてプロ野球草創期を支えた球場があったことをご存知でしょうか。

その名は「洲崎球場」であり、創設期ジャイアンツの練習場・本拠地として使われた球場です。

当記事では、この洲崎球場についてまとめます。

マニアックなネタですが、ぜひ野球ウンチクとして誰かに披露してみてください。

跡地も散策してみたので、楽しんでもらえると嬉しいです。

洲崎球場とは？

まずは洲崎球場の基本情報と歴史についてまとめます。

基本情報

名称	洲崎球場
所在地	東京府南葛飾郡洲崎 （現・東京都江東区東陽一丁目周辺）
開場	1936年
閉場	1945年（昭和20年）東京大空襲により焼失、戦後再建されず消滅
グラウンド規模	両翼：約85〜90m、中堅：約115〜120m（推定値・史料に幅あり）
観客収容数	約1.5〜2万人（内野は木造スタンド、外野は立見）
特徴	創設期ジャイアンツの練習場・本拠地 史上初のプロ野球日本一決定戦を開催

洲崎球場は戦前・プロ野球草創期の野球場です。

大日本東京野球倶楽部（現在の読売ジャイアンツ）の本拠地として活用され、史上初のプロ野球日本一決定戦も開催されました。

日本一決定戦の対戦カードは巨人VSタイガース（現在の阪神タイガース）であり、「伝統の一戦始まりの地」とも呼ばれています。

参考：NPB公式サイト

歴史

洲崎球場について残された資料は多くはないですが、NPB公式サイトの情報や記念碑の解説をもとに年表にまとめてみます。

1936年

• 洲崎球場（正式名称「洲崎大東京球場」）が完成
  ※東京にはプロ球団が使用できる常設球場がなかったため、約3ヵ月と急ピッチで完成
• 11月：プロ野球公式戦が洲崎球場で初開催
• 12月：シーズン終了後、リーグ優勝決定戦（3試合制）で 読売ジャイアンツ（当時：大日本東京野球倶楽部） と 阪神タイガース（当時：大阪タイガース）が対戦

1937年

• 洲崎球場が多くの公式戦で使用される。NPB草創期のプロ野球フル回転の拠点のひとつ

1938年

• 6月12日：洲崎球場での公式戦はこの日を最後に終了。以後、球場としての使用は途絶える。
  ※埋立地に急ピッチで建てた球場であったためグラウンドコンディションに課題を抱えていた。後楽園球場の完成に伴い、プロ野球の中心は後楽園球場へと移っていった。

【閉鎖済】後楽園球場ってどんな球場？野球場の歴史を解説！【球場紹介】

1943年頃

• 戦時中に球場は解体

プロ野球誕生とともに急ピッチで建てられた球場であったため、球場のクオリティは低く、稼働は2年程度でした。

それでもプロ野球草創期を支えた事実には間違いはなく、プロ野球の聖地と呼べる球場でしょう。

洲崎球場の跡地を散策してみた