甲子園をキッカケに、高校野球に興味を持った方は多いのではないでしょうか。
高校野球は甲子園だけではありません、夏の地方予選、秋季大会、国体など、観戦可能な公式戦はいくつも組まれます。
当記事では、高校野球の公式戦の年間スケジュールについて解説します。
高校野球の観戦計画にお役立ていただければ幸いです。
筆者のプロフィール
野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。
高校野球 年間スケジュール
高校野球は冬のオフシーズンを除き、常に何らかの大会が動いています。
【1月下旬】選抜出場校発表
オフシーズンの中、高校野球の球春到来は選抜出場校の発表が合図です。
秋季地区大会の結果を踏まえ、選抜の出場校が選定されます。
各地域の代表に21世紀枠の高校が加わり、計32校が選抜されます。
21世紀枠とは?
秋季大会で比較的好成績を残した高校の中で、恵まれない環境、他校や地域に良い影響を与えているなどの理由で認められた高校が選出さます。
被災地域や文武両道の公立高校が選出されることが多いです。
【3月下旬~4月上旬】全国選抜高等学校野球大会
「春のセンバツ」です。
春の甲子園、夏の甲子園と呼ばれるように、高校野球の二大大会のひとつです。
連日テレビ中継もされますので、観戦したことのある方も多いでしょう。
【3月中旬~5月下旬】春季都道府県大会
春のセンバツもほぼ同時期に動き出すのが、春季都道府県大会です。
春季地区大会における地域予選に該当します。
春季都道府県大会の上位チームには、夏の大会の地方予選でシード権を得ることが出来ますので、全国制覇に向けての大切な第一歩と言えます。
シード権とは
シード権を得ると、地方予選一回戦を免除されます。
長い夏の戦いで試合数を減らすことができ、さらにシード校同士は大会終盤まで当たることがありませんので、全ての強豪校が狙う権利です。
【4月下旬~6月中旬】春季地区大会
春季都道府県大会を勝ち進んだ高校が激突するのが春季地区大会です。
9地区(北海道、東北、関東・東京、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州)のブロック大会に分かれて戦います。
春季地区大会の先に全国大会はありませんが、夏の大会の前哨戦として各校がしのぎを削ります。
【6月中旬~7月下旬】夏の高校野球地方予選
高校球児にとっての本番「夏の大会」です。
多くの3年生にとってはこの大会が最後の公式戦となり、高校野球の引退試合となります。
全国で甲子園行きの切符を争います。
【8月上旬~8月下旬】全国高等学校野球選手権大会
「夏の甲子園」、正式名称は「全国高等学校野球選手権大会」です。
高校野球が最も世間から注目を集めるのがこの時期です。
甲子園球場は連日超満員となり、熱戦が繰り広げられます。
【8月下旬~9月上旬】U-18野球ワールドカップ
毎年、夏の甲子園終了後に開催されるのがU-18野球ワールドカップです。
甲子園で活躍した選手や各地域の有名選手が日本代表として参戦します。
この大会は木製バットが使用されますので、高校球児の木製バットへの対応も注目される大会です。
【9月下旬~10月上旬】国体
国体とは、「国民体育大会高等学校野球競技」で、毎年各都道府県で持ち回りで開催される国民体育大会です。
国体では様々な競技が競われますが、その1つの種目が高校野球です。
参加校として、夏の甲子園ベスト8校、ベスト16校の中で好ゲームを演じた高校が計12校選出されます。
なお、国体は各都道府県対抗の位置付けなので、参加校は都道府県が被らないように選出される点は注意です。(ベスト8に西東京と東東京の高校が残った場合、国体にはどちらかの高校だけが選出されます。)
国体の時期は秋季地区大会の時期と被っているため、国体参加チームは3年生主体のチームとなることが多いです。
甲子園で活躍したドラフト候補のプレーを見る最後チャンスなので、国体がお住みの都道府県で開催される場合は要チェックです。
【10月上旬~11月下旬】秋季地区大会
高校野球の世代交代のタイミングです。
夏の戦いで3年生は引退となり、この秋季地区大会からは1,2年生中心の新体制で公式戦に臨みます。
10地区(北海道、東北、関東、東京、北信越、東海、近畿、中国、四国、九州)のブロック大会形式で行われます。
春季大会は関東・東京はセットですが、秋は関東と東京で別れてブロックが組まれます。
秋季地区大会の結果に応じて春の選抜校が決定されますので、新体制発足直後とはいえ、重要な大会です。
【11月中旬~11月下旬】明治神宮大会
秋季地区大会の各ブロック王者がぶつかり合い、秋の日本一を決める大会です。
毎年、東京の明治神宮野球場で開催されます。
この大会が終了すると、冬のオフシーズンに突入し、しばらくの間は公式戦は開催されません。