2022年に高校野球のルールが改正されました。
2022年春の選抜大会、夏の選手権大会に「継続試合」の仕組みが導入されます。
継続試合は高校野球の雨天時における重要なルールです。
当記事では、高校野球の雨のルールについて簡単に解説します。
高校野球の雨のルールのポイント
2022年のルール改正で、高校野球の雨天時のルールはシンプルになりました。
ポイントは以下の2点です。
- 試合が打ち切りの場合、翌日以降に「継続試合」を行う
- 降雨コールド・降雨ノーゲームの制度は廃止となる
以下、順番に詳細を解説します。
試合が打ち切りの場合、翌日以降に「継続試合」を行う
降雨などで試合が打ち切りとなった場合、2022年選抜以降は「継続試合」となります。
翌日以降、続きから試合を再開するわけです。
継続試合のポイント
- 打ち切られた時点の続きから試合を継続する
- 延長戦であっても、決着が着いていなければ続きから継続する
- 何点差ついていても、試合が終了していなければ続きから継続する
高校野球の延長戦ではタイブレークが導入されています。
仮にタイブレークの途中で降雨で打ち切ったとしても、翌日以降にその続きから継続します。
また、甲子園では点差におけるコールドの制度は存在しません。(地方大会には点差のコールドルールは存在します)
たとえ何点差がついていても、降雨で打ち切った場合は翌日以降に継続試合を実施することになります。
降雨コールド・降雨ノーゲームの制度は廃止となる
継続試合が導入されることで、高校野球の甲子園では降雨コールドや降雨ノーゲームは廃止となります。
従来は七回終了の試合成立がポイントでしたが、今後は試合成立を意識することは減るでしょう。
従来のルール
- 降雨コールド
試合成立(七回終了)後に降雨で試合を打ち切る場合、その時点でリードしているチームの勝利となる - 降雨ノーゲーム
試合成立(七回終了)前に降雨で試合を打ち切る場合、試合内容にかかわらず翌日以降に1から再試合を行う(打ち切りとなった試合は個人成績を含めて無かったことになる)
高校野球が「継続試合」を導入した背景
継続試合が導入された背景としては、以下のような点が挙げられます。
- 近年、雨天順延が増加している
- 2021年夏には23年ぶりの降雨コールドゲームが話題となった
- 降雨ノーゲームは全ての記録がリセットされるため、不公平感が強い
- 降雨ノーゲームで1から試合を再開するのは、投手の球数増加の原因となる
特に2021年夏の大阪桐蔭VS東海大菅生の降雨コールドゲームは、制度見直しの大きなきっかけになったと考えられるでしょう。
2021年夏 大阪桐蔭VS東海大菅生
結果は7―4で大阪桐蔭が8回コールドゲームで勝利となっています。
どちらに転んでも不思議ではない接戦で、3点を追う東海大菅生が1死一、二塁としたところでの打ち切りでした。
もともと雨予報の中、強行した試合での雨天コールドは、大きな議論を呼びました。
また、近年は投手の球数も制限されています。
降雨ノーゲームはこの球数制限においても不利に働くため、不公平感も存在しました。
従来は課題の目立つ制度だったため、「継続試合」の導入は好意的に捉える意見が多いですね。
プロ野球と高校野球の雨のルールの違い
高校野球では継続試合が導入されましたが、これはあくまでも高校野球のルールです。
プロ野球と高校野球では雨天中止の取り扱いは異なりますのでご注意ください。
プロ野球 | ・試合成立前は降雨ノーゲームとなる →別日程で1から再試合を行う ・試合成立後は降雨コールドゲームとなる →その時点で試合終了となる(同点の場合は引き分け) |
高校野球 | (点差やイニングに関係なく)継続試合を実施する |
高校野球の雨のルールまとめ
継続試合のポイントをまとめます。
継続試合のポイント
- 打ち切られた時点の続きから試合を継続する
- 延長戦であっても、決着が着いていなければ続きから継続する
- 何点差ついていても、試合が終了していなければ続きから継続する
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