当記事では、プロ野球選手のアイブラックについて解説します。
アイブラックとは選手が目の下につける黒いラインのことです。
使用する選手は増加傾向であり、気になっている方も多いのではないでしょうか。
当記事が参考になれば嬉しいです。
野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。
野球選手がアイブラックをつける目的
アイブラックは基本的にまぶしさを軽減するためのアイテムです。
ここでは以下のような観点でアイブラックをつける目的について解説します。
- まぶしさを防止
- ファッション・ゲン担ぎ
- オールスターでの「アイブラック芸」
まぶしさを防止するため
アイブラックをつける基本的な目的はまぶしさの軽減です。
太陽光やスタジアムの照明が目の下で反射することを防止し、両目の感覚をより研ぎ澄ませるために着用されます。
アイブラックの仕組み
- 普段、太陽光は目の下(頬のでっぱりなど)で反射しておりまぶしさの一因となっている(目の周りの彫が深い欧米人ほど、このまぶしさを感じやすい)
- 光を吸収する「黒」を目のしたにつけることで、光の反射を軽減できる
- 塗るタイプ(グリース)とシールタイプがある
アイブラックは以下のような場面で使用されることが多くなっています。
- 「目」が重要な打者がつけることが多い(投手はほとんどつけない)
- 太陽光がまぶしい屋外のデーゲームでつけることが多い
なお、屋外デーゲームでは守備時にサングラスを着用する選手も多いので、アイブラックは打席を意識したものと言えるでしょう。
ファッション・ゲン担ぎ
まぶしさ防止という効果はあるものの、実は多くの選手はファッションやゲン担ぎ(おまじない)としてアイブラックをつけているようです(笑)
RKBの取材で、中村晃選手は以下のようにはっきりと発言しています。
中村晃:えっ?アイブラックですか?あれはおまじないみたいなもんですよ(笑)
RKBオンラインより引用
まぶしさ軽減といってもそれは微々たるものです。
結局のところ、選手がアイブラックを使う一番の理由は「かっこいいから」「気合が入るから」ということのようですね。
パ・リーグTVが以下のような動画を公開しています(さすがのパ・リーグTV、目の付け所が細かいです笑)
ぜひ合わせてご覧ください。
オールスターでの「アイブラック芸」
アイブラックをつける選手が増えてきたことで、最近はオールスターは「アイブラック芸」も見ることができるようになってきました。
オールスターと言えば普段は禁止されているカラフルなグローブ等、選手の着用アイテムにも注目が集まります。
それと同じように、アイブラックでもちょっとした「おふざけ」を見せてくれるのです(笑)
【 #全パ ー #全セ】
— 日刊スポーツ・ソフトバンク担当 (@nikkan_hawks) July 17, 2021
く、栗原選手、、
そのアイブラックは誰にやられたんですか⁉︎★#sbhawks #ソフトバンク #栗原陵矢 pic.twitter.com/WKte5DWG9C
独特なアイブラックのふたり✌️✌️
— 東北楽天ゴールデンイーグルス (@Rakuten__Eagles) July 17, 2021
ちなみに今日も島内選手のは松田選手作ですが、昨日とはマルバツが逆です。#RakutenEagles #sbhawks #マイナビオールスターゲーム2021 pic.twitter.com/YRZtfPgeiV
アイブラックはファンサービスのためのアイテムにもなってきているわけですね。
アイブラックの効果は科学的に検証済
ファッションの要素も強いアイブラックですが、実はその効果は科学的にも検証されています。
アメリカのイェール大学の研究で、アイブラックによって太陽光のコントラスト感度(要は、まぶしさ)の改善に効果があると認められたのです。
彫の浅い傾向がある日本人選手にとってはそれほど効果が大きいものではないですが、科学的にも根拠のあるアイテムというわけですね。
アイブラックが普及した経緯
アイブラックの始まりは1942年のアメリカと言われています。
NFL(アメリカンフットボール)の選手が使用したのが最初で、その後にMLB(メジャーリーグ)等の他スポーツにも広がっていきました。
日本プロ野球の始まりは記録には残っていませんが、1990年代にはチラホラと着用する選手が登場しています。
「メジャーリーグっぽい」「かっこいい」ということもあり、着用する選手は次第に増え、2020年代には多くの選手が使用するようになりました。(今となっては、ナイターやドーム関係なく、常時つけている選手も多いですね)
アイブラックは誰でも購入可能
実はアイブラックは誰でも購入可能です。
草野球のお供や、野球観戦のファッションとしていかがでしょうか。
なお、球団グッズとして開発している球団もあり、ロッテは来場者特典として配布していたこともあります。
明日、14時試合開始のオリックス戦先発の #佐々木朗希 投手。本日と明日の来場者に配布されるアイブラックを付けて気合の表情。3試合連続の二桁奪三振への期待など大注目の登板となります。「たくさんの方に見にきていただきたいです!」と佐々木朗投手。#chibalotte #BLACKBLACK #広報 pic.twitter.com/0IvEQat6x3
— 千葉ロッテマリーンズ 広報室 (@chibalotte_pr) April 9, 2022
ちなみにこの時の試合で、佐々木朗希は完全試合を達成しました。
なんと筆者自身も観戦に行っており、入場者配布のアイブラックも貰いました。
その時の観戦レポートがこちらです↓
最後までお読みいただきありがとうございました。