プロ野球に熱中すると、次第に二軍戦にも興味が出てくるのではないでしょうか。
二軍で奮闘中の将来有望なルーキー、復活を狙うベテラン選手、怪我明けで調整中のスター選手などなど、二軍だからこそ見ることが出来る選手もいます。
当記事では、プロ野球二軍のシーズンの流れや仕組みについてわかりやすく解説します。
二軍の各球場もご紹介していますので、この記事をご覧いただければ、二軍について相当詳しくなるはずです。
筆者のプロフィール
野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。
そもそもプロ野球の二軍(ファーム)とは?
プロ野球の一軍登録出来る選手は最大29名と決められています。
この29名の一軍登録から外れた控え選手により構成されるチームが二軍(ファーム)です。
プロ野球12球団の全てのチームが二軍チームを保有しています。
一軍登録選手は調子や体調、怪我の影響などでしばしば入れ替えが行われますので、二軍選手は常に一軍昇格を目指して奮闘します。
二軍にも公式戦は存在し、個人成績や優勝の概念は存在するものの、一軍に比べるとチームの成績はそれほど重視されません。
あくまでも二軍は選手の調整や育成の場として語られることが多いです。
プロ野球二軍(ファーム)のリーグ構成
プロ野球の二軍はイースタンリーグとウエスタンリーグの2リーグに分かれ、試合が組まれます。
東日本のチームがイースタンリーグ、西日本のチームがウエスタンリーグです。
プロ野球一軍のセ・リーグ、パ・リーグは6球団ずつ均等に分かれていますが、二軍の場合はイースタンリーグが7球団、ウエスタンリーグは5球団と球団数が異なります。
これは二軍チームの本拠地を考慮して、移動時間などの選手負担を最小限にするためと考えられます。
イースタンリーグの構成チーム
イースタンリーグを構成するのは、東日本に拠点をおく7球団です。
・北海道日本ハムファイターズ
・東北楽天ゴールデンイーグルス
・千葉ロッテマリーンズ
・埼玉西武ライオンズ
・読売ジャイアンツ
・東京ヤクルトスワローズ
・横浜DeNAベイスターズ
ウエスタンリーグの構成チーム
ウエスタンリーグを構成するのは西日本に拠点をおく5球団です。
・中日ドラゴンズ
・阪神タイガース
・オリックスバファローズ
・広島東洋カープ
・福岡ソフトバンクホークス
プロ野球二軍(ファーム)の試合日程
二軍戦は一軍戦と同様に3月~10月にかけて実施されます。
基本的にはイースタンリーグ内、ウエスタンリーグ内で試合が組まれますが、数試合リーグを超えた交流戦が実施されます。
7月にはフレッシュオールスターと呼ばれる、イースタンリーグ選抜とウエスタンリーグ選抜の試合も存在します。
10月にはファーム日本選手権 (一軍の日本シリーズに相当するもの)も行われます。
試合日程自体は一軍のスケジュールに極めて近い内容となっています。

一方で、年間の試合数は球団によって異なります。
ウエスタンリーグ、イースタンリーグともに1球団あたり年間130試合~140試合前後を行います。
一軍であれば死にものぐるいで勝率を争うため、試合数が球団によって異なることなどあり得ませんが、二軍では試合数はバラバラなのです。
二軍の順位が重視されていないことがよく分かりますね。
プロ野球二軍(ファーム)の試合ルール
二軍とはいえ、試合における基本的なルールは一軍の試合と変わりません。
異なる点は、DH制の取り扱いと延長戦に関する規定です。
プロ野球二軍のDH制
一軍のDHはパ・リーグチーム主催の試合はDH制度を採用、セ・リーグチーム主催の試合はDH制度不採用と、明確に分けられています。
一方で二軍のDH制は、各チームの各試合に判断が委ねられています。
一軍がパ・リーグに該当するチームの主催試合は、二軍戦でも基本的にDH制を採用します。
ポイントは一軍がセ・リーグに該当するチームの主催試合ですが、こちらもDH制を採用することは可能になっています。
DH制を採用した方が多くの野手に打席のチャンスを与えられるため、DH制は積極的に活用されています。
従来は一軍がセ・リーグに該当するチームの主催試合ではDH制の導入は認められていませんでした。
イースタンリーグ、ウエスタンリーグともに順次解禁され、2019年現在は全てのチームでDH制採用が可能です。
プロ野球二軍の延長戦
一軍の延長戦は延長12回までですが、二軍の場合は異なります。
イースタンリーグ:原則10回のみ
ウエスタンリーグ:原則11回まで
一軍の延長戦規定よりも短いのですね。
なお、一軍の本拠地での前座試合(一軍公式戦の前に実施する試合)や試合終了後に移動が控えている場合は9回打ち切りとする場合もあります。
プロ野球二軍(ファーム)の試合の特徴
二軍の試合はプロ野球でありながらアマチュア野球のような独特の空気感が存在します。
独特の空気感を生み出す二軍戦の特徴を列挙してみます。
・観客が少なく、鳴り物応援も無い
・試合前やイニング間のイベントが無い
・勝利よりも育成優先
・平日でもデーゲーム
・選手との距離が近い
特に勝利よりも育成を優先するシーンは見ものです。
一軍であれば間違いなく代打を送られるような場面でも、まだ打撃の粗い若手選手にチャンスを与えることもしばしば見られます。
観客層もかなりの玄人が多く、選手を見守る空気が感じられることも多いです。
選手との距離感も近いので、プロ野球ファンであれば一度は二軍観戦をオススメします。
なお、アマチュア時代から注目を集めていた若手スター選手や、怪我明けの一軍スター選手が出場する場合は観客が殺到することもあります。
プロ野球二軍(ファーム)の試合の入場料
二軍の試合は無料である場合が多く、有料のケースでも1,000円未満の格安であることがほとんどです。
プロ野球二軍(ファーム)の試合はどこで見れる?
二軍の試合は一軍の本拠地で実施されるケースもありますが、多くの場合二軍の本拠地球場で実施されます。

リーグ | 二軍チーム | 本拠地球場 | 本拠地所在 |
イースタン・リーグ | 埼玉西武ライオンズ | 西武第二球場 | 埼玉県 |
千葉ロッテマリーンズ | ロッテ浦和球場 | 埼玉県 | |
東京ヤクルトスワローズ | ヤクルト戸田球場 | 埼玉県戸田市 | |
東北楽天ゴールデンイーグルス | 利府町中央公園野球場 | 利府町 | |
北海道日本ハムファイターズ | ファイターズスタジアム | 千葉県 | |
横浜DeNAベイスターズ | 横須賀スタジアム | 神奈川県 | |
読売ジャイアンツ | 読売ジャイアンツ球場 | 神奈川県 | |
ウエスタン・リーグ | オリックス・バファローズ | 舞洲ベースボールスタジアム | 大阪府 |
中日ドラゴンズ | ナゴヤ球場 | 愛知県 | |
阪神タイガース | 阪神鳴尾浜球場 | 兵庫県 | |
広島東洋カープ | 広島東洋カープ由宇練習場 | 山口県 | |
福岡ソフトバンクホークス | HAWKSベースボールパーク筑後 | 福岡県 |
一軍と二軍で本拠地の都道府県が異なることも多く、必ずしも一軍の本拠地と近いわけではないのですね。
プロ野球二軍(ファーム)まとめ
プロ野球の二軍観戦について、イメージがわきましたでしょうか。
一軍の観戦に慣れた方は、是非独特な雰囲気の二軍観戦にもチャレンジしてみてくださいね。
なお、二軍戦はイレブンスポーツでネット観戦も可能です。
気になる方はこちらの記事もご覧ください。

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