当記事では、主にメジャーリーグで用いられる用語「ノンテンダー」について、日本プロ野球の目線で解説します。
【用語定義】ノンテンダーとは?
ノンテンダーとは、選手に来季の契約を提示しないことを指します。
ノンテンダーとなった選手は自由契約となりますので、国内外全ての球団と交渉が可能となります。(所属元球団と再契約することも可能です)
Tenderとは「〜を申し出る、提示する」という意味を持ちますが、Non-Tenderは「契約を提示しない」となるわけです。

近年の国内ノンテンダーの事例
- 2020年オフ:日ハム村田がノンテンダーからの日ハムとの再契約
- 2021年オフ:日ハム西川・大田・秋吉のノンテンダーが発表
ノンテンダーのメリット
ノンテンダーの目的は基本的には球団のコストカットです。



ここでは、日本プロ野球におけるノンテンダーのメリットについて、球団・選手双方の立場で整理します。※日本プロ野球でしばしば見られるFA権を取得した選手をノンテンダーとするケースについて考えます。
球団のメリット
- 自由契約なので他球団と交渉が成立する可能性が高い(高確率でコストカットできる)
- 再契約となった場合も、年俸を抑えられる可能性が高い
- 戦力外通告とは異なり、「選手のため」という体裁を整えることが出来る
選手のメリット
- FA行使では人的補償や金銭補償が獲得先球団に発生するが、自由契約なので補償が無い
⇒獲得してもらえる可能性が高い - FA権を行使する必要が無い
⇒FA権をそのまま保持出来る
ノンテンダーに対するファンの声
表向きには選手のためという形も取られることの多いノンテンダーですが、ファンの声は辛辣なものが多いです。
※以下、2021年日ハムのノンテンダー発表を受けたファンの声
ノンテンダーってそもそも25しかない枠を空けるためにやるものだから自由に上げ下げできる70枠あってやるのはただのコストカットなのよ
— えす (@es___sp) November 16, 2021
ノンテンダーってこれつまり日ハムは
お前らじゃ人的あったらFAしてもどこもとらねーだろうし
お前らにFA保留させるために金詰む気も無い
もしどこも取らんかったらそれなりの額で契約してやらん事も無い
って事やんね
やっぱ日ハムって冷たい感じして好きじゃないわ— できん (@dekin_chan) November 16, 2021
ノンテンダーって言い方はカッコいいかもしれんが
よくも悪くも自由契約っていう優しい見方もあるし
戦力外ではない戦力外通告の側面もあるというところが
なんかモヤモヤするかね— T.K.G.t.s (@kamenevats2go) November 16, 2021
高年俸になったベテランは衰えが見えたら容赦なく切りますって事?#日本ハムファイターズ#ノンテンダー
— バッジョ@BBC (@r_baggio_juve) November 16, 2021
ノンテンダーになった選手の獲得が競合しなければ、選手側が足元見られた条件提示になりそうなんだけどどうなんかね。MLBくらい球団が多ければその数だけ可能性もありそうだけど、少ないNPBだとどうなるんだろ
— わたけん (@wataken23) November 16, 2021
上記のとおり、選手にとってメリットもある制度ではあるものの、やはり印象は悪いようですね。
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