プロ野球基礎知識

【野球基礎】パスボール(捕逸)/ワイルドピッチ(暴投)とは?それぞれの違いを簡単に解説

野球を観戦していると、時々見聞きするのが「パスボール(捕逸)」と「ワイルドピッチ(暴投)」です。

どちらも投手の投げたボールを、捕手が捕球出来なかった場合に記録されるものですが、見分けるのは初心者にとっては難しいですよね。

「パスボール」は捕手のエラー、「ワイルドピッチ」は投手のエラーです。

当記事では、この両者の違いを分かりやすく解説します。

 

筆者のプロフィール

野球観戦歴20年超の野球オタクで、元球場職員の経歴を持ちます。
愛読書は公認野球規則で、野球のルール解説も得意としています。

 

パスボール(捕逸)のルール

パスボールについては、公認野球規則9.13(暴投・捕逸)の(b)で定義されています。

普通の守備でなら保持することができたと思われる投手の正規の投球を、捕手が保持または処理しないで、走者を進塁させたときには、捕手に捕逸が記録される。

公認野球規則9.13(暴投・捕逸)

 

パスボール(捕逸)は、取れるはずのコースのボールを捕手が後ろにそらした場合に記録されます。

要するに、捕手のエラーですね。

プロ野球レベルであれば、取れるはずのボールを捕手が後ろに逸らすことは滅多にありません。
プロ野球のパスボールの多くは、サインミスが絡んでいることが多いですね。

 

・野手に記録されるエラー(失策)と捕逸は別のものとして記録されるため、捕逸はエラー数には含まれません。

・パスボールはあくまでも走者を進塁させたときに記録されるため、ランナー無しの状態でパスボールが記録されることはありません。

 

サインミスにまつわる珍プレー

パスボールの原因となることが多いサインミスですが、サインミスが生まれると明らかに捕手の動きがおかしくなりますので、ファンも一目で分かります。

ここでは、パスボールは阻止しましたが、サインミスで生まれた珍プレーの動画をご紹介します。

 

ワイルドピッチ(暴投)のルール

ワイルドピッチ(暴投)は公認野球規則9.13(暴投・捕逸)の(a)で定義されています。

投手の正規の投球が高すぎるか、横にそれるか、低すぎたために、捕手が普通の守備行為では止めることも処理することもできず、そのために走者を進塁させた場合には、暴投が記録される。
また、投手の正規の投球が、捕手に達するまでに地面やホームプレートに当たり、捕手が処理できず、そのために走者を進塁させた場合にも、暴投が記録される。

公認野球規則9.13(暴投・捕逸)

 

ストライクゾーンから大きくボールが逸れたり、ワンバウンドするなど、捕手が取るのが難しいボールはワイルドピッチ(暴投)扱いとなります。

要するに、こちらはピッチャーのエラーです。

フォークボール等、ワンバウンドする変化球で三振を狙いに行く投手はワイルドピッチが増加する傾向にあります。

 

ワイルドピッチにまつわる珍プレー

有名なワイルドピッチの動画をご紹介します。

世界一リリースポイントが低い、渡辺俊介だからこそのワイルドピッチです。

 

パスボールとワイルドピッチの違い

パスボール(捕逸)は捕手のエラー、ワイルドピッチ(暴投)は投手のエラー、とざっくりとご理解いただけたと思います。

ただし、実際は必ずしも「パスボール=捕手が悪い」「ワイルドピッチ=投手が悪い」という訳ではありませんので注意が必要です。

 

パスボールが捕手に記録されたとしても、それが投手のサインミスの可能性もあるでしょう。

 

また、三振を狙うためにワンバウンドする変化球を投げるケースも多々あります。

このワンバウンドするボールを後ろに逸らせば、記録はワイルドピッチですが、三振に取れるようなボールは捕手が止めたいところです。

結局のところ、捕手が止めさえすれば、ワイルドピッチは記録されないのです。

いかにワイルドピッチを止めることが出来るか、が捕手の力量と言っても過言ではありません。

どんなボールでも止める捕手こそ、投手の信頼を得られ、投手の力を引き出すことが出来るのですね。

【参考】1イニング4三振の珍記録

公認野球規則9.13(暴投・捕逸)には、以下のようなルールも定められています。

・第3ストライクが暴投となり、打者が一塁に生きた場合は、三振と暴投を記録する。

・第3ストライクが捕逸となり、打者が一塁に生きた場合は、三振と捕逸を記録する。

公認野球規則9.13(暴投・捕逸)

 

三振を取っても、暴投や捕逸によってアウトが成立しないわけですね。

これにより、1イニングに3つ以上の三振を記録する珍記録が生まれています。

 

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1イニング4奪三振達成者には、キレのある決め球を持つ名投手がずらりと並びますね。

なお、プロ野球一軍では1イニング5奪三振以上の記録は残っていません。

1イニング4奪三振達成者

幸田優、野村貴仁、工藤公康、西口文也、岡島秀樹、ドナルド・レモン、斉藤和巳、杉内俊哉、金澤健人、松坂大輔、前田幸長、涌井秀章、ウィルフィン・オビスポ、澤村拓一、千賀滉大(2度)、高橋聡文、平田真吾、八木亮祐、藤浪晋太郎、石田健大、松井裕樹、田口麗斗、ブランドン・ディクソン、上茶谷大河