甲子園(正式名称:阪神甲子園球場)は阪神タイガースの一軍本拠地であり、高校野球の聖地でもあります。
当記事では、甲子園を訪れた際の球場レビューです。
甲子園訪問の参考になれば嬉しいです。
阪神甲子園球場の基本情報

まずは簡単に阪神甲子園球場の特徴とアクセスについてまとめます。
球場の特徴
<阪神甲子園球場の基本情報>
正式名称 | 阪神甲子園球場 |
---|---|
所在地 | 兵庫県西宮市甲子園町1-82 |
開場 | 1924年8月1日(大正13年) |
収容人数 | 公式表記47,359人(内野28,356/外野19,003) ※資料により47,508人前後の表記あり |
球場サイズ | 両翼95 m/中堅118 m・左右中間118 m、外野フェンス高2.6 m |
グラウンド | 内野=黒土・砂のブレンド/外野=天然芝(フェンス際は人工芝) |
開場は1924年と、日本で現存するプロ野球球場の中で最も古い歴史を誇ります。
昭和初期からは全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)が始まり、その後は春の選抜大会も加わり、「高校野球の聖地」として誰もが知る球場です。
プロ野球においては阪神タイガースの本拠地でもあり、まさに球史を支えてきた伝統の球場です。
アクセス

西宮市に位置する阪神甲子園球場は、鉄道・バスともに利便性が高く、全国からアクセスしやすい球場です。
- 阪神電車本線「甲子園」駅 徒歩約3分 ←定番!
- JR神戸線「甲子園口」駅 南口から阪神バス約7分、「阪神甲子園」下車
- 阪神電車武庫川線「東鳴尾」駅 徒歩約15分
- 阪神バス「阪神甲子園」停留所 球場正面すぐ
- 空港からは、大阪(伊丹)空港・関西国際空港いずれからもリムジンバスで「阪神甲子園」停留所まで直行便あり
大阪と神戸のちょうど中間にあるため、関西圏はもちろん、全国からも鉄道や空路を使って訪問しやすい球場です。
球場周辺は試合開催日には交通規制もかかり、専用駐車場もないため、公共交通機関の利用が推奨されています。
運が良ければこんな感じのラッピング電車にあたることも!

阪神甲子園球場の外周の見どころ
甲子園といえばもちろん野球観戦ですが、実は外周もとても面白い球場です。
球場内部に入らなくても楽しめるスポットが盛りだくさんですので、ぜひ甲子園に行く際は周囲もぐるりと回ってみてください。
実際に高校野球観戦で訪問した際に写真を撮りためておいたので、写真付きでざっと紹介します。
駅前広場~球場正面(入場券売り場前)
阪神甲子園駅を降りると、「駅前広場」と呼ばれるエリアが広がります。
グッズショップやスタバ、コンビニ、飲食店、ショッピングモール等、必要なものはだいたい揃います。

球場飯は美味しいですがお金もかかるので、節約したいひとはイオンやコンビニで済ませるのもアリです。

甲子園名物(?)とも言えるタイガースカラーの吉野家も駅前広場にあります。

駅前広場にもしっかりショップを構えています。

ショップ前にて・・・「本当の阪神ファンならアルコールが出ます」

駅前広場の終わりにはこんな感じのゲートが出迎えてくれます。
いよいよ球場に来た!という瞬間です。

高速道路の高架下は、入場券売り場前の広い空間になっています。

ちなみにこの入場券売り場前から球場を見上げると見える景色がこちら。
甲子園の「顔」で、人気の撮影スポットです。


入場券売り場前を右手に進むと、対戦カードの掲示エリアがあります。
この日は高校野球仕様ですが、もちろんプロ野球開催日はプロ野球の対戦カードが掲示されます。

すぐそばの7号門8号門から入場できるのがバックネット裏のエリアです。
7号門と8号門の間が球場正面となっており、こちらも人気の撮影スポットとなっています。

ちなみに外周にはこんな形でショップが点在しています(駅から離れるほど空いている傾向)
高校野球シーズンは高校野球、プロ野球開催時はタイガースグッズと、開催試合に合わせて品物も変わります。

ミズノスクエア(一塁側)付近
球場正面を通り過ぎたあとは、一塁側のミズノスクエアを目指しましょう。
甲子園の外周にはこんな感じで記念プレートが飾られていたりするので、道中も楽しめます。(コアな野球ファンならじっくり見学したいところです)


こうした展示を横目に歩いていると、4号門5号門の階段付近に見えるのがミズノスクエアです。
ファンクラブのグッズ配布や、臨時イベントに使われることもある場所です。
そこまで広い場所というわけでもないですが、木陰で多くの方が休んでいました。

ミズノスクエアには、野球ファンならチェックしておきたい展示物がいくつかあります。
まずはベーブルース来場記念碑です。

ベーブ・ルースが他界した翌年の1949年、阪神甲子園球場が、彼の記念すべき来場をしのび、その史実を永遠に残すために彫刻家 松岡阜氏に依頼して作成しました。
続けて虎の像が目立つ「阪神タイガース球団創立50周年記念碑」です。

阪神タイガースの球団創立50周年を記念して、1985年8月4日にアサヒビール株式会社より寄贈いただいた虎の像のモニュメント「吠える虎の像」。
そしてわれらが「アニキ」金本知憲世界記録記念碑です。

2003年~2012年に阪神タイガースに在籍し、同2012年に21年間の現役生活に終止符を打った金本知憲氏の904試合連続フルイニング出場の世界新記録と、1492試合連続フルイニング出場の世界記録をたたえる世界記録記念碑。
このほかにもバットの原材料となるアオダモの木が植えられていたり、ミズノが紹介する野球の展示が楽しめます。
座席が三塁側であっても、ぜひ寄っておきたいスポットです。
ミズノスクエアを通り過ぎるとアルプス席・外野エリアに進んでいくことになります。
アルプス席の入口(1号門2号門)付近は広々としており、歩きやすい空間です。
右手に見えるのがタイガースの室内練習場や球団事務所です。
球場とは閉ざされた橋で繋がっているのがわかるでしょうか。選手はここから球場入りするので、ファンと接触することは基本的にありません。

素戔嗚神社(ライト場外)
正式には甲子園の施設ではないのですが、ライトの場外付近に位置するのが素戔嗚神社(すさのおじんじゃ)です。
甲子園に隣接しており「甲子園神社」「野球神社」としてファンからは親しまれています。

境内の様子はこんな感じです。

野球神社ならではの空間になっていますので、甲子園に行くならぜひ寄ってみたいスポットです。


野球塔・甲子園プラス(レフト~三塁側)付近
バックスクリーンの裏を抜けて、レフト~三塁側方面に進むとこちらも見どころ満載です。
まず目に飛び込んでくるのが「野球塔」です。
高校野球を象徴する記念碑として建てられているもので、現在は2010年に建設された3代目です。

- 初代:夏の第20回大会を記念して1934年に建設(戦火により崩壊)
- 2代目:春の第30回大会を記念して1958年に建設された選抜高校野球塔(老朽化により撤去)
- 3代目(現在):春・夏の高校野球を象徴する記念碑として、2010年3月、新たに野球塔が建設
野球塔から外の道路に出ると目に入るのが、2022年にオープンした比較的新しい施設「甲子園プラス」です。

甲子園球場を再現したバーチャルバッティングセンターや、飲食店等の施設が入ったエリアとなっています。
ここのローソンはタイガースカラーじゃないんや…と思ったのは内緒です。
実は甲子園から甲子園浜に向かう道中には、タイガースカラーのローソンもあります(笑)

甲子園プラスの人気スポットが甲子園歴史館です。
有料にはなりますが、甲子園やタイガース、高校野球の歴史を存分に学べるミュージアムになっています。

ちなみに甲子園プラスと球場エリアは連絡通路で繋がっていますので、道路を渡らずに移動することも可能です。

甲子園プラスを通り過ぎたあとは、三塁側のエリアです。
「甲子園大運動場」のブロンズモニュメントが置かれています。(建設された当初の姿を再現)

その他にもスコアボードがモチーフになっているこのようなモニュメントや・・・
(角度によって文字が変わるので面白い!)


マンホールが甲子園デザインだったりと、細かい点まで楽しめます。

これで甲子園外周を1周ぐるりと回った形になりますが、紹介しきれていない点も山ほどあります。(時期によって変わるものもあります)
- プロ野球開催時に実施されるイベント
- 高校野球歴代優勝校の校旗の展示(高校野球期間のみ)
- 高校野球優勝校の名前が刻まれたレンガ
などなど・・・ぜひ甲子園外周のお気に入りポイントを見つけてみてください。
甲子園は、試合開催日ではなくても楽しめるということが感じていただけるのではないでしょうか。
甲子園の先輩球場・・・?鳴尾球場の跡地が徒歩圏内
→甲子園以前に高校野球が行われていた鳴尾球場の記念碑が、徒歩圏内です!ぜひセットで立ち寄ってみてください。
阪神甲子園球場の座席の様子(外野)
ここからは球場内部の様子を紹介します。まずは座席の様子です。
甲子園の座席詳細はこちら→甲子園公式サイト
ライトスタンドからの眺めはこんな感じです。
この写真は高校野球なので落ち着いた雰囲気ですが、タイガース戦では応援団が陣取るエリアです。

甲子園はアルプス席~外野エリアは屋根が一切無いので夏のデーゲームは地獄です。
こちらはレフトスタンドから広角に撮影した写真です。
屋根はバックネット裏~内野の一部にしかかかっていないのが良く分かると思います。

外野の座席は背もたれがありません。
夏は座席が陽射しで熱されますので、椅子の上に敷けるタオル等を用意しておきましょう。油断すると火傷するレベルです。
(以下の写真ではタオルを敷いて離席している人もいますが、これが賢いです!)

阪神甲子園球場のコンコースの様子(外野)
飲食店等の施設が並ぶコンコースについても紹介します。
甲子園は内野と外野のコンコースの行き来ができないようになっています。
雰囲気はこんな感じです。


コンコースは日陰になっており、エアコンも置かれています。
スタンドで限界を迎えた方の多くが、コンコースの端で休んでいました(笑)

ちなみに外野で観戦予定の方に覚えておいてほしいのが、2階(ライト側)エリアです。
観客席と直接繋がっていないので見落としている方が多いのか、比較的空いている穴場フロアになっています。
(常連の方は当たり前に知っているので、あくまでも「比較的」です)


満席のことも多いですが、モニターで観戦しながら座って食事ができるラウンジもあります。

ライトとレフトを繋ぐ2階の通路は、こんな感じでスコアボードの真下を通ります。


甲子園のからあげといえば人気メニューの一つですが、スコアボードの真下のお店はガラガラでした。

2階にはコンコース内の階段での移動が必要です。
初めて行く方は見落としてしまう可能性もある場所なので、事前にマップで予習しておきましょう。
甲子園の球場マップはこちら→甲子園公式サイト
阪神甲子園球場のグルメ事情
甲子園も他球場同様、球場グルメには力を入れています。
甲子園グルメ→甲子園公式サイト
監督や選手のコラボメニューや、昔からの定番メニュー「甲子園カレー」「甲子園やきそば」「甲子園からあげ」「ジャンボやきとり」等も変わらず人気です。
私自身は甲子園といえばビールにジャンボ焼き鳥と決めています(笑)

食事の時間帯はどのお店も混雑するので、事前に食べたいものをある程度決めてから球場に行くのがおすすめです。(迷っているうちに、待ち列はどんどん伸びていきます!)
ちなみに球場周辺のイオンや甲子園プラス、ららぽーと等で食事は済ませてしまうのもアリです。

阪神甲子園球場まとめ

伝統の球場・阪神甲子園球場は球場の中も外も楽しめる魅力的な球場です。
この記事をごらんいただき、「甲子園に行きたい!」という気持ちが高まれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
当サイトではこの記事のように、球場や球場跡地を訪問してレポートしています。ぜひ他の記事も合わせてご覧ください。
マニアックな場所の訪問レポートもありますので、ぜひご覧ください!